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日程芽かき雪景色続く
田舎時間を終えて,,,

田舎時間を思い出す
中山誠基(なかやませいき)

30歳,男性,小売人事,東京都在住

おいしいものを食べたい。これは素直な人間の欲求である。しかし、都市でおいしいものを食べるためには、食材に対する情報が貧弱なために、形の綺麗なもの、程よく大きなものから消費されていく。
どのような土で、どのような水で、どのような気候で、どのような人によって造られてきたのか知る由もない。形が整って、色艶がよければそれがおいしいんだという都市消費者の妙な先入観が、(自分もそうなのだが)あらゆるスーパーにおける購入の意思決定を左右しているような気がしてならない。

果実は冬の寒さと夏の暑さの温度差が大きければ大きいほど甘みを増すということはよく耳にする。さらに、雪国は自然を排除できない故にいわゆる都市化が進んでいない。その分、都市にはない生活の智慧が代々受け継がれてきたわけだ。

  今回の田舎時間は雪国の寒い中、1人モクモクとしたこだわりの作業。
はしごの足場を腿ほどに積もった雪にしっかりと埋め込んで、体重がかかってもびくともしないことを確認してから最上段まで上る。見上げると空から降り続ける柔らかい雪と、じっと寒さに耐えて春を待つさくらんぼの無数の芽。こいつを一つ一つ葉っぱの蕾の回りの芽を2、3残して両手の人差し指で摘んでいく。
1時間ほどすると長靴を履いたつま先あたりからじわじわと氷が当たっているかのような痛みがしてくる。

これでも温暖化は確実に進んでいるという。果実に最適な気候は北上し、気づけば地球上の植物は毎日2種づつ絶滅している。日本の民芸品と同じく、代々受け継がれてきた智慧は当然そこで崩壊してしまう。日々、モクモクと自然との対話から語られる環境問題。そのものが農家にとっては死活問題であるからこそ、どんな科学者よりも説得力が増す。そんなお話をはしごの上で今回の受入をして下さった漆山さんと交わしながら、モクモクと「芽かき」を続ける。

  一転、作業を終えての漆山家のお母さんの迎い入れはとても温かい。
ここにも、食材から作り出された料理の智慧がある。相変わらずうまいものを心から「うまい」と頷く。味噌はスーパーに行けばワンコインで買える時代。
しかし米を発酵させて、手間隙かけた自家製の味噌をわざわざ造る。昔はみんな当たり前のようにそうしていた。ところがそれを知らない我々にとってはとても新鮮なのだ。さらには、その新鮮な味が日頃口にしている味噌との違いに気づかせてくれる。

そして、夜の交流会に集まる人々。それぞれの食材は個性なのか、日頃の宴会慣れなのか。話し合いすることなく役割分担がものの見事になされている。
わいわいがやがやと自然と笑い声があちらこちらからしてくる。この温かさ。
自然の厳しい寒さからの反動なのかもしれないな。用意頂いた食材の甘みを腹いっぱい味わいながらそんなことを思った。

上山から戻ってきて4日後、めずらしく東京に雪が3、4センチほど積もった。
たかだかそれだけの雪に報道は大雪だと加熱し、会社からは早く帰るようにと異例通達が出た。雪道に慣れない足取りで灰色のコート群が帰宅する中。
「消費者はもっと賢くならなきゃいけん。」と雪国のはしごの上で聞いたそんな熱い言葉が脳裏に蘇った。

鯛中俊彦

28歳,男性,人材派遣関連会社,東京都在住

田舎時間。以前からなんとなく噂を聞いてはいたものの、実際に参加するのは今回が初めてです。作業はさくらんぼの芽かき。ひさまで埋まるほどの雪深い中での作業は手足の感覚がなくなるほど冷え、想像以上に過酷なものでした。我々はまだ複数のメンバーで時おり会話をしながらの作業であり、天候も比較的穏やかだったから良かったのですが、一人で天候の荒れる中作業をしていることを思うとこの苦労には頭が下がります。そうしてできたさくらんぼもさらに仕分けをされ、出荷されるものはさらに少数になるということ。さくらんぼの値段が高いのもうなずけました。

夜には大変な歓迎を受け、こちらが4名に対して懇親会参加者は20名。正直当初はこの田舎時間は、都会の人間がある種ものめずらしさもあわせて農作業を体験するもの、という認識しかなかったものが、上山の方々の歓迎、田舎時間に対する期待を目の当たりにしたとき、それ以上の意義を感じました。また参加側が得られるアセットとしても単なる体験にとどまらず、人との出会い、想像以上に美味しい料理、異文化交流など多くの財産を得られたと感じています。

今回田舎時間に参加したことで、以前は聞いたことも無かった上山という都市の発展についても強い関心を抱くようになりましたし、かつての隆盛も影をひそめた温泉街を見たときに、自分自身も地方都市出身なのですが、衰退する地方都市の問題についても再度考えるきっかけになったと思っています。

かな

28歳,女性,商社営業,東京都在住

真冬にどんなお仕事あるんだろう~と思ってたらやっぱりいろいろありました。

正直いって、さくらんぼの芽かきは寒かったです。。。
あしは冷たく、ゆびは感覚なく、雪にうもれてこけることもしばしば。
でも、おおきなさくらんぼが実るとおもうとがんばれます。
ほかにも、麹をつくったり黒米の選別をしたり。
東京で働くときにはないスッキリ感があるのはなんでだろう?
今年こそたわわに実ったさくらんぼをみにきま~す。

お仕事のあいまに、お茶をのみながらお母さんのおやつをたべておしゃべりをした時間がとってもたのしかったです。
今回も本当にいろいろお世話になりました。

ホイップクリームみたいな雪でおおわれた畑はココロが癒される風景でした。
澄みきった空気をいっぱいすって、雪景色をながめてココロもカラダもキレイになれた時間をありがとう。

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